以前にも書きましたが、主人はローマ史マニアです。
特に「塩野七生」の作品「代表作:ローマ人の物語」に関しては
freakにといっても過言ではありません。
以前から、私に是非読んでみろ・・と、しつこく・・いえ熱心に
勧めてきていましたが、なかなかその気になれませんでした。
一重に世界史が苦手だったからです。
そして今もそれは変わりありません。
時代時代が上手に頭で整理出来ないので、悲しいことに
史がつながらないのです。
それでも昨晩、「どうしても・・」といそいそ持ってきたこの本
塩野七生ルネサンス著作集〈3〉―
チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷を読んでみることにしました。
内容(「BOOK」データベースより)
法王の息子というキリスト教世界での異端児でありながら、
チェーザレは枢機卿にまで上り詰めた。しかし、その象徴である緋の衣を脱ぎ捨て、真の目標に向け進み始める。剣を手にした彼の野望は「イタリア統一」―父や縁戚フランス王の権威を背景に、自らの王国樹立のために権謀術数の限りを尽くした若者の鮮烈な生涯を描く。「毒を盛る男」と断じた歴史の評価に対し「マキアヴェリズムの体現者」「行動の天才」という新しいチェーザレ像を提示した、初期の代表作。
私は早読みタイプなのですが、それでも3時間ちょっとかかりました。
塩野七生の初期作品として有名ですが、
だからこそ読みやすい物語として完成度も高く、
私の様な無知な読者を嫌がらせないように描かれていました。
チェーザレ・ボルジアは有名な人物なのでかじる程度の知識はありましたが
まさしくこの時代の「時の人」であったと感じます。
彼の才能と若さゆえの活き活きとした行動力と野心に皆、魅せられたのも
無理はないかもしれません。
不幸な事に、イタリア統一・・という大きな野望が遂に叶えられることはありませんでしたが。
この若く才能たっぷりの青年君主の生涯を読み手を引きずり込む形で
「美しく、壮絶そして残酷に」物語は進んでいきます。
「マキャベリ」の「君主論」は彼の君主としてのあり方がモデルとなって
描かれていますが、その辺のマキャベリとチェーザレとの関わりは
そこまで詳しくは描かれていません。
「レオナルド・ダ・ヴィンチ」にしても同じです。
ただ、もしチェーザレが31歳という若さで他界しなかったなら・・・・・
とても興味深いイタリア史になっていたかもしれません。
もちろん長きにわたる戦いで血にまみれてはいたでしょうけど。
主人曰わく、現在の塩野七生の作品よりは完成度が低く
とても初心者には読みやすい物語に仕上がっているそうで・・・。
一つのハードルを越えると、世界史はとても面白くそして優しく扉を
開いてくれるのでしょうが・・・。
でも・・「ローマ人の物語」全15巻もあるんです。(各400P超)
・・・・とても頭がついていきません・・・。
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