映画 「おくりびと」

 



 


やっと観に行ってきました。

本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子など実力派俳優さんが勢揃い。

山形の田舎が舞台です。
本木雅弘さん(主人公)が運命のような偶然で「納棺師」の世界に
飛び込んでいきます。



ストーリーはとても分かりやすく、先読みが出来る内容です。


「納棺師」の仕事に価値を見出した主人公が日に日に変化していく様が
とても美しく、力強く、そして静かに描かれています。
なかなか人からは敬遠されがちな仕事だけれど、
「人」を「おくる」という場において優しい気持ちが溢れ出てくる主人公の
豊かな表情がとても良かったです。


納棺の儀・・といえば、私の家の周りではごく当たり前の事のようです。


義母が他界した時、私ははじめて納棺までの流れを見ました。
正直、ショックでした。

何十人もの親族がいる目の前で義母の姿はみるみる内に
装束に着替えさせられます。

汗が額ににじみ、その仕事の大変さがにじみ出ていました。
映画では涼しいお顔でしたが。


体を拭き、髪を丁寧にとかし、お化粧をほどこし、紅をさす。

義母は生前の頃、いえ それ以上に生気がみなぎったように見えました。

その一連の流れを見て、ああ、義母は死んでしまったんだな、
これで本当にお別れなんだな・・・という想いが溢れ、涙が出てきました。

この美しい姿を 親族の記憶に焼き付けて旅立っていくのか・・と
納得し、そしてその仕事をしてくれている納棺師さんには
ある種の感謝をおぼえました。


 


 


なんと意義のあるお仕事なんでしょうか。

映画では主人公が周りの人から非難をうけます。
なぜ、そんな仕事を選ぶのか?と。




人は皆死にます。

そしてその最期の時、こんな風に優しく、美しくおくりだしてもらえたら
本当に幸せに感じることでしょう。

それは死んだ本人ではなく、周りの生きている人間が
自分もこうして欲しい!と願うおくられ方だと思います。


映画の最期、エンドクレジットに主人公が
ご遺体を清め、装束に着替えさせるシーンがたんたんと流れます。
とても美しい動作です。

「本木雅弘」という俳優のレベルの高さが伺えます。
彼でなくてはこの映画のこの主人公を演じることは出来なかったのでは
ないかと思えるほどです。

「山崎努」の深く、静かな演技もとてもいいです。

一度は観てみる価値のある映画だと思いますのでオススメします。

コメント

  1. mm より:

    Unknown

    みました~?
    音楽もよかったですよね~
    (久石譲)
    Aiの声が改めてソウルふるに僕の魂に・・・

    実際に納棺師から聞いてますが
    映画のような綺麗なものだけではないですが
    忠実なシーンがいくつかあるようです。
    主人公はたった2ヶ月でマスターしたけど
    それはいくらなんでもムリだそうです。(笑

    ぼかぁ~
    ちゃんとおくられるんやろか~(笑

    追伸!僕のネタも見といてください(汗

  2. 卯月 より:

    MMさんへ
    良かったです。

    純粋に映画に引き込まれました。

    と同時にいろんな想いも溢れてきました。

    ほんと久々にじーんとする映画に出会いましたね。

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