ふと・・・ほんと ふとした瞬間だったんだけど、
本屋さんで「中原中也」の詩集が目に飛び込んできた。
高校を卒業した辺り、彼の「人生史」をちょこっと雑誌で読み、
マンガで読み・・特に詳しくは無いんだけど、なぜか
胸がぎゅ~っとなったのを覚えています。
彼の作品は当時の私にはちっとも感動を与えなかったけど。
で、今となって何故か、彼の作品が読みたくなってしまった。
思わず、新しく装丁されている詩集を買おうとしていたら、
主人が
「中原中也の詩集?家にあると思うけど」
と言ってくれたので、無駄な出費をおさえることができました。
(つーか、名作のほとんどあるんじゃないだろうか)
それがこれ。
昭和43年初版の角川文庫。
しばらく寝る前にでも読んでみようと思います。
皆さん、教科書などでご存知なのは下記の詩ではないでしょうか。
汚れちまった悲しみに
汚れちまった悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れちまった悲しみに
今日も風さえ吹きすぎる
汚れちまった悲しみに
たとえば狐の皮衣
汚れちまった悲しみは
小雪のかかってちぢこまる
汚れちまった悲しみは
なにのぞむなくねがうなく
汚れちまった悲しみは
倦怠のうちに死を夢む
汚れちまった悲しみに
いたいたしくも怖気づき
汚れちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる
(中原 中也)
コメント
私は・・・
高校生の時にちょっとはまって読み漁ってた時期があります。
今思うと、めんどくさい高校生だったなぁ(笑)。
昔はわからなくても、スコンってはまる時期がありますよね、何事も。
現代小説も好きですけど、私はどちらかというと古典派です。
久々に読みたくなってきました♪
卯月さん、遅くなりましたがブログ開設4周年おめでとうございます。
ずいぶん冷え込んできましたので、今はご自分の体を一番に考えてゆっくりしてくださいね♪
がつたまさんへ
あ、よかった~。
中原中也の記事なんか書いて、誰もコメントくれなかったらちょっと寂しかったので嬉しいです。
そうですか、高校生の時に?
なかなか大人っぽい高校生でらしたのかしら?
ダダイズムな作品をつくる彼は美少年ですよね。
<昔の
私、ああいう人たちの作品って何故か好きなんです。
ちょっとひねくれているというか複雑というか・・。
そしてめっちゃロマンチスト。
なんなのその感性は?って言いたくなります。
古典派ながつたまさんのお薦めはなんですか?
また教えて下さい。
うちの母親は私が小学生の時に芥川の「人間失格」を読ませようとする人間でした。
当然、受け入れることなんか出来なくて
しばらく本嫌いになりましたよ。
そういえば
数年前に三上博が中原中也を演じたドラマありましたよね。
男前はやはり男前が演じるんだと
思った記憶が(*^_^*)
そして、その危うい精神に漠然と恐れを抱いた記憶も。
古典は古典にしかない魅力がありますね。
私も久しぶりに読みたくなりました(*^_^*)
Unknown
中原中也と言えば、何故か真っ先に「サーカス」が思い浮かびます。
ゆあーん ゆよーん ゆあゆよん って。
紫陽花さんへ
そうですね。
タイトルは知っていたけど、
その時は観ませんでした。<興味がなかったんだろうな・・
でも三上博史さんの演技は観たいかも~。
DVDになってないだろうな~。
単発ドラマだったみたいだし。
彼の精神面の琴線をどう演じたか
すごく気になります。
古典文学はとても美しく、どこか胸を鷲掴みにするロマンチックさがありますね。
愛知の卯月さんへ
幾時代かがありまして
茶色い戦争がありました
幾時代かがありまして
冬は疾風吹きました
幾時代かがありまして
今夜此処でのひと盛り
今夜此処でのひと盛り
サーカス小屋は高い梁
そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ
頭倒さに手を垂れて
汚れた木綿の屋根のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
それの近くの白い灯が
安値いリボンと息を吐き
観客様はみな鰯
咽喉が鳴ります牡蠣殻と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
屋外は真ッ暗 暗の暗
夜は劫々と更けまする
落下傘奴のノスタルジアと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
・・・ですね。
この擬音・・心に残ります。