最近の義父 (注:愚痴多し・・・)

 

さて、義父がアルツハイマーと診断されて3年と半年が過ぎました。

アリセプト一錠でいまだにがんばっているのですが・・・・なんというか最近になって悪い面も見え隠れしてきました。

元々、「活発」にさせる作用があるこの薬。
身体が元気な義父にとっては、とにかく渡りに船のような薬です。

朝も早くから、草むしりに始まり、田んぼへ突撃。
気温がぐんぐん上がってきても帽子もかぶらずひたすら作業。
稲を倒しながら、泥だらけ。

「おとーーーーーさーーーーん、かえってきて!」

と叫んでも

「ちょっとだけ」

となかなか帰ってこない。

玄関で待機して、泥だらけの服を脱がせる。
そしてシャワーへGO。

これが一日1回ならば我慢も出来る。

洗い上がってさっぱりした身体を維持できるのはほんの数時間。
少し部屋で休んだら いつの間にかお外へGO!
そしてヘビーローテーション並みの日常。

ちなみに最近出来なくなったこと。

カレンダーが読めない。

今日何日か分からないというのもあるが、どういう風に読んだらいいかわからない。
私は過ぎ去った日はピンクでバツを付けている。
だから2日にバツがあるということは、今日は3日・・・という感じに理解してもらいたいのだけど、
それがもう無理!

書き置きが理解できない。

「今日、リハビリですよ」と書いた紙・・・・その場では「うんうん」と納得の義父。
しかし少しトイレや階下に向かうとすっかり忘れる。
忘れるだけでなく「今日リハビリやったか?」と真っ新な頭に・・・。

リハビリの無い日に限って「外でお迎えを待つ」という行動にでるのも不可解なところ。
ちなみに2時間でも3時間でも草むしりをしながら待つ・・・。
しまいには「迎えが来ない!歩いていかんなん!」と怒りながら文句を言う。
もちろん徒歩圏内で無い。<徒歩でゆうに1時間はかかるだろう>

シャンプーやボディソープなどの判別が不能。

これは、想定内のことだったけれども、突然できなくなった。
主人のコンディショナーで一生懸命身体を洗っていたのを主人は唖然と見ていた。

だから・・・義父のシャンプーには大きく名前を書いておくことに。
少なくともシャンプーだけは今のとこ間違わなくなった・・と思う。

理解能力欠如。

これも想定内だけれども、最近特にひどい。
話が通じていない・・・手応えがない・・・。
だけれども 義父の性格のせいか?返事だけは「そうか、うん、わかった」「なるほど」の繰り返し。
でも3秒で忘れる。<これはもう半年ほど前から>

その他 諸々 出来なくなってきたことは多い。

いまのところ、トイレの不始末はなく、着替えもヘンテコなりに自分でがんばっている。

しかしたまに泣けてくる。
これはストレスから来るものだと思うんだけど、じわっと胸の奥から染み出す何かがとても辛い。

義父のほうが辛い。
でも家族もしんどい。

同じ事を何度も義父に言う自分にも泣けてくる。

主人もそうだ。
最近、諦めモードに入っているが、まだまだ達観出来てないのでストレスは増大中。
おかげで漢方薬は手放せない。

しんどい・・・とにかく しんどいんだ。
精神の疲労は身体の疲労へと繋がる。

いまを乗り越えたら「楽」になるなら頑張るよ。

義父が「楽」になるなら我慢もするよ。

でも決してそうではない。
決して楽になることはないんだ。

その現実を前に 為す術がない私達は泣くしかない。

楽しみにしている外食も最近ではテンションが上がらない。
主人は違う方向へと意識転換し始めている。
私もそれに習って、何か考えなくてはならない。
このしんどさ、辛さをどうにかして乗り越えるしかない。

 

私達の「ケアマネージャー」さんは優しい。
決して 「今」を軽んじたりしない。
限界まで我慢することはない・・と教えてくれる。

私の「父」の存在も少なからず大きい。
やはり留守にしているとき、頼りになるからだ。
何かあったらすぐに連絡もしてくれるし。
だけども 既に78歳。
義父よりも9歳も年上だ。
いつ、何が起こるか分からない。

 

介護って・・・・介護って どうあがいても どうあがいても こんなにしんどいものなんだろうか。

 

 

 

 

コメント

  1. しむしむ より:

    ありがとうございます
    ご無沙汰しております.変わらず楽しく拝見しております.
    卯月さん,ご家族には頭が下がるばかりです.おそらく日常にはもっともっといろんなことがあって,怒り,悲しみ,悔しさ,自己嫌悪,不安等々の感情が渦巻いていることを勝手ながらお察しします.ご本人さんへのケアはもちろんですが,ご家族へのサポートも同じくらい必要です.私たちにできることは,国民として勤労し,納税し,社会福祉制度が成熟し,より当事者さんたちの力になることを願うことです.決して他人事ではなくて自分もいずれは当事者です.最後まで人らしく生きることを目指して.
    失礼な表現があるならば,お詫びします.うまく言えなくてすみません.

  2. 卯月 より:

    しむしむさんへ
    ご無沙汰しております。

    私事の愚痴に丁寧なお返事ありがとうございます。
    いつ我が身にふりかかるかもしれない、一つの災難といっても過言ではないと思います。

    自分が介護する立場、される立場・・どちらも考えなくてはいけない上、昨今の社会状況・経済状況には決してゆとりがあるわけではなく頭を抱えて苦悩していらっしゃっるご家庭は多いと思います。

    「人間らしく」という言葉は現代の医療現場では厳しいものになってきました。
    誰もが最期まで楽しく、美味しく、優しく生きたいと思っているのに。

    でもそれぞれの立場があり その責任は重いものです。
    私などは愚痴を並べていればよいだけですが(笑)。

    しむしむさんの優しいお言葉は染み入ります。

  3. かおりん より:

    お辛いでしょうね
    うちの祖父も認知症になりました。
    介護自体は母がしていますが、まだまだこれからが大変なんだろうなと思います。卯月さんもどうぞお身体、気をつけてください!応援しか出来ませんが。

  4. 卯月 より:

    かおりんさんへ
    それは・・なんと言ってよいか・・
    大変ですね、お母様も。
    おじいさま、おいくつか存じませんが、これから色々とびっくりすることもあるやもしれません。
    何よりも体力が大事ですが、精神力が必要になってきます。お母様を支えてあげてくださいね。

  5. A from 東京 より:

    おつかれさま
    介護っていう問題がどんどん迫ってくる年齢に、自分も到達したんだな…って最近つくづく思うよ。
    うちも母が難病みたいになってから、いろいろあったし。決して快方には向かわない現実を受け入れられなくて。
    自分も親になってから特に、実家や実母って心の支えだっただけに、母がああなってからは何もかも失ったように感じて孤独で。
    今まで、東京に出てきたこと後悔するくらいずっと故郷が恋しかったのに、親がこんなややこしいことになるなら、離れて住んでいることが幸いだったかもしれないとさえ、最近は思うようになっちゃった…
    子どもが独立して残りの人生これからってときに、思うように生活できなくなった親の気持ちを思うと、きっとすごくつらいだろうと思うけど、うちはもう生きる意欲を失ってるから救いの手を差し伸べても反応してくれなくてね。
    特効薬も良い治療法もなく、今はただ、どんどん寝たきりになるのを見ていることしかできない感じ。
    心だけでも前向きに…と働きかけ続けてきたこの数年だけど、全然家族の声は届かず、誰も声かけをしなくなってきた感じ。
    体だけは元気なそちらのお義父さんとは逆パターンやね。体が元気なことも大切なことやもん。
    でもブログ読んでいて気持ちすごくわかって私も涙が出そうでした。
    一緒に住んでいるぶん、目を背けたい現実が常に目の当たりで、本当に大変やと思う。
    頑張ってとは言えないけれど、ご家族みんなが無理しないで日々を大切に生きていってほしいなと思うよ。

  6. りこ より:

    Unknown
    卯月さん こんばんは。
    ものすごーく以前にコメントさせていただいて名古屋の、りこと申します。
    大変ご無沙汰しています。

    卯月さんの想い、拝読させていただき、思わずコメントにお邪魔しました。。。
    ほんとご心労お察しします。

    私もね、自宅同居の祖母の老人性介護で大変だった頃、家族中でもうおかしくなっちゃいました、、、
    私は、中心となって頑張ってる母を支えなきゃっと、気を張っていたけれど、ある日突然、声が出なくなっちゃったの。
    ドラマみたいで、ビビりました。

    ・・・それほど、人間は、無意識のストレスにより、いろんな障害を起こすものなんですね。

    程なくして、ワーカーさんのサポートあって、施設に入所して、お世話かけて、訪問するカタチになり、自然と声も戻りました。

    卯月さん、また、ご主人さまにも、ひたひたと無意識のストレスが迫ってたらどうしようっって、とても不安になりました、、、
    現代では、自宅介護や、療養が全てでもなく、また、私たちの世代(現代人)に合ったシステムも様々に出来てきていると思ってます。

    このまま、せめて横ばいで、このまま。。。ってのが理想ですが、しんどいって信号を出されたら、勇気を持って、次のステップも考えてみられるといいかもしれません。

    どんな環境の場面でも、今は亡き祖母を思うと、おばあちゃんは、よく死ぬまで勉強!!って言ってたけれど、死ぬまで私たちに勉強もさせてくれてたっと、介護を通じて、学んだことばかりです。

    経験あるぶん、どんなつらいことでも、いつか温かみに変わる。。。と思ってます。

    差し出がましいコメントになつちゃったかな、、、
    ・・・ちょっとご主人さまのブログの目の記事なども拝見して、心配になっちゃったの。

    加えて、この残暑☆心身共に、くれぐれもご自愛ください。
    応援しています!!!

  7. カワ より:

    幸せとは
    先日あじまんの件でコメントさせて頂いたカワですm(_ _)m
    義父さんの事は過去のブログから知っていました。

    実は私は医療・福祉に携わる仕事に就いています。

    こういったケースで何が大事かというと、卯月さんを含め、周りの方々の健康状態です。その健康というのは肉体的はモチロン、精神的に健康な状態であるかが非常に重要です。
    周りの方が介護疲れで、精神的な病や疲労度の溜まりすぎにて倒れてしまっては本末転倒です。
    今までそういった方を何人も見てきました。

    幸いケアマネの方が理解ある方のようなのでそれが救いですが、そういった専用の施設への入居も早めに検討してみてはいかがですか?

    確かに施設に入ると病状の進行は進む可能性が高いです。ただ周りの方1人でも限界が来てからでは遅いのです。

    良心もあり、今までみんなで頑張って来られたのはブログの内容で十分伝わります。ここにいちいち書いていられない事もたくさんあるのも分かります。

    認知症に関しては今の医学では完治させる事は可能性としてはありません。良くて、進行を遅らせる事くらいです。

    卯月さんだけでは勿論決めれる事では当然ないと思いますし、確かに私の経験上、認知症の進行を遅らせる1番の方法は住み慣れた家で家族と一緒に過ごす事だと思っています。

    矛盾した事を書いてはいますが、結局何が言いたいかというと、卯月さんをはじめ、周りの方々はもう十分に頑張ったと思います。いつか施設に入ることになっても誰も責めたりしないはずです。

    在宅での介護は現実は大変だと思います。

    ただ、卯月さん

    頑張らなくていいんですよー
    ムリしなくていいんです

    それを体現させるのは簡単ではないと思いますが、
    卯月さんを含め、周りの方々の健康が第一優先です

    それが何よりなのです

  8. 卯月 より:

    Aちゃんへ
    ありがとう。

    本当にそうだよね。
    いつの間にか、自分の親が年老いて自分自身の体も老化していく年齢になったね。
    介護・・なんて遠い未来の話だったのに今はもう目の前。

    お母様の精神状態はかなりきついね。
    体の痛みから来る憂鬱さは想像できないほど辛いだろうなあ。
    あんなにしっかりとされていたお母様だったのに・・ほんと夢みたいだよ。

    何をどうしたら最善か・・分からないまま月日が流れていく空しさ。
    ほんとこれから一年、一年 ガラスの上歩くような感じがするわ。

    でも自分の人生も楽しまなきゃね。
    頑張るよ、無理しすぎないで。
    だからAも出来る範囲で寄り添ってあげてね。
    大事なお姫様二人もいるんだからさ。

  9. 卯月 より:

    りこさんへ
    こんにちは、お久しぶりです。
    励ましのお言葉ありがとうございます。

    声が出なくなる・・というほど精神的にお辛かったのですね。
    家族の皆様が同じく大変なストレスを抱えてしまったことでしょう。

    行政のサポートなどを受けれることは本当にありがたいことです。
    その間に自分を立て直せますから(笑)。
    ケアマネージャーさんとの一ヶ月に一回の面談も愚痴・・といっては何ですが吐露できる場としては最良ですし。

    これからもっともっとひどくなる・・その覚悟は目を背けたい現実です。
    叔母にはちょっと先だけ見ればいいとアドバイスを貰っています。

    プロのいう言葉は確かなのでしょうが・・現実、難しいですね。

    りこさんのおっしゃるとおり、この経験が私たちを少しでも成長させてくれることを祈っています。

    たくさんの励ましの言葉ありがとうございました。

  10. 卯月 より:

    カワさんへ
    コメントありがとうございます。
    いろいろ考えさせられる内容で、何度も読み直しました。

    義父は70を目前に、未だ60だと思っている人物です。ようするにまだまだ現役だと。
    だからこそ、庭にも田んぼにも出ます。

    正直、無為に時間を過ごす事が多くなってきました。頭の中で構成できないからです。
    草刈カマを持ち出したら途中でどこかへ落としてくる。これで10本以上なくなりました。

    ようするに、何もかもしたいけれど、結局何も達成できない。<本人も気付いているのかもしれませんが>

    その苛立ちも日々募っていくのかもしれません。

    私達はそれを生暖かい目で見守っています。
    いえ・・実際にはイライラしながら見ています。

    たかだかこんな現実すら苛立ち、精神的に負担がかかるのですからこれから先のことなんて地獄ですらありません。

    おっしゃるとおり、施設などのお世話も検討しています。出来れば自宅でのんびり過ごして欲しいんですけど、私達の生活がガタガタと崩れ去るような気もするんですよね。

    私達夫婦はまだ30代半ばだけど、父はすでに80が目前。知らず知らず負担がかかっているのかもしれません。

    いろいろ考えなくてはならない時期にさしかかっているのは間違いないんですよね。
    最善の道を模索するなんてきっと無駄だから
    その時、その時の気分で対処していきたいと思います。

    アドバイス、応援、ありがとうございました。

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