朝・・・六時に目覚め、窓の外を見れば、雲の合間の太陽が朧気に光を射している。
「天気予報、午後から雨だったし・・・ま、こんなもんか。」
と自分を納得させ、準備を始めた。
今日一日は戦争だ。
それは強い覚悟。
前評判を知り、その混雑ぶりを思い描いた私たちの決死の覚悟だった。
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公式駐車場からゲートまでは徒歩10分。
一日3000円の駐車料金を払い、出来るだけ足早に向かう。
時間は午前8時前。
すでに驚くほどの人・ひと・ヒト、だ。
「えーっと、確か9時にオープンするんだよね。」
公式に発表されている時間よりも早くゲートが開くとは知っていたが、それにしても混雑ぶりがおかしい。
きゃーーーーというジェットコースターからの悲鳴に・・・私たちは愕然とした。
「7時半からオープンしたらしいよ」
「まじかよ!!!」
あまりの人出にスタジオ側も臨機応変な対応をするらしい。
そりゃそうだ。
春休みのそれも日曜日。
あまり待たせたら暴動が起こるのかもしれない。
うんざりするほどの人。
普段、田舎の静かな町で暮らしている私たちにとって、「並ぶ」ということはとてつもない体力を必要とする。
もちろん精神的にもダメージ大だ。
そうは言っても、子供達ははしゃぐわけだから、親たちも不機嫌になるわけにいかない。
「エクスプレスパス」とやらを購入した「主人」に感謝しつつ、ゲートを抜けたとき、8時15分になっていた。
私は閑古鳥の鳴くUSJしか知らない。
こんなにも賑わっていたのは・・・そうクリスマスイルミネーションの時くらいか。
うまく再建させたCEOを尊敬?しつつ、トイレを済ませ、取り敢えず波に乗って歩く。
USJでも人気なのが「ハリーポッターエリア」だ。
時間指定された入場整理券をもらう為、人々は鬼の様に走って行く。
私たちは事前に朝9時の予約券を持っていた為、多少余裕はあるが、何も持たない人達は自分の希望時間を確保するため奔走するのだ。
「体力いるなぁ・・・」
こんなにもハードルの高い場所だったのか・・・と改めて驚かされたが、久々の非日常的な風景に、徐々にテンションがあがるのを感じた。
「夕方の整理券取ってくる」
ハリーポッターエリアは夜の風情も堪らないらしい。
主人はいそいそと整理券を貰いに行った。
しかし残念ながらこの時間は『夕方』の分を発行していなかった。
いつ発行するのかも未定。<なんだそりゃ
結局、9時までブラブラと辺りを散策し、双子を連れてジョーズの記念撮影を済ませた。
一眼レフを向けたスタッフのお兄さんの「がぉーーーー」という訳の解らぬサービスに、双子無言。
私は1300円で販売されている二人の写真を見て、悪くないなと思ったが、義姉は要らないといった。
ま、そんなことを続けてたらいくらお金があっても足りません。
9時に入場できる「ハリーポッターエリア」。
随分と待たされ、小刻みに案内されるが、8時50分には入る事が出来た。
もみの木の林を抜け、大きな門に辿り着く。(約5分)
ここも当然、うんざりするほどの賑わいだ。
しかし私はこのエリアを一番の愉しみにしていた。
石畳のファンタジーな世界。
尖った屋根と長い煙突。
これぞ、ハリーポッターワールドである。
行き交う客の中には「マント」と『帽子』を着込んでいる人達も多く、ちょっとしたコスプレ気分を味わえる。
おかげさまで空は晴れ、写真撮影もバッチリだ。
そして私は、ずっと気になっていたバタービール(プラスチックのグラス込みで1200円)を購入し、皆で回し飲みする。
姉と双子はイマイチな表情。
しかし私は好きな味だった。
朝の寒さも、このおかげでホカホカとしてくる。
ビールといえどもノンアルコール。子供達も安心して飲めるドリンクだ。
(私はアルコール入りでも良かったが・・・)
双子の身長を計測し、スタンプを押して貰う。
これさえ見せれば、制限のある乗り物でもいちいち計らなくて済む。
便利・便利。
皆が9時20分予約のハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー(3D)を愉しんでいる間、私はバタービールを飲み終え、「オリバンダーの店」へと向かった。
説明:無数の杖の箱が天井まで高く積み上げられた埃っぽい小さな店の中で、杖の番人と一緒に、「杖が魔法使いを選ぶ」様子を体験することができます。
暗すぎてイマイチな写真となる。
(雰囲気だけはお解り頂けるかしら?)
その後、興奮冷めやらぬ双子を連れ、売店へと向かう。
ふわりと試着させたのはもちろんマント。
しっかし、高いな・・・・なんとお値段 「14000円」
あのピラッピラのうっすい生地で・・。<あ、思わず本音が
もちろんそれ以上の価値があるとは思うが高すぎる。
当然、購入せず。
ただ、着せてみたら、異様に可愛かった。<叔母馬鹿
取り敢えず、ウロウロした後、ハリーポッターエリアから一旦脱出。
すでに私は疲れている。
次に乗り込んだのは「JAWS」。
無論、場所が近かったから。
それにエクスプレスパスが使えるからだ。
私たちは約15分で、船に乗り込むことが出来た。
普通に並べば170分。 (平日ならそんなに並ぶことはない:20分ほど)
ジョーズですらこの混みよう。
春休み(それも日曜)という期間がどれほど地獄かお解り頂けただろうか。
列を成す人々を横目に、何故か申し訳ない気持ちになりながら、優先レーンを歩く卯月であった。
続く・・・・・
コメント
Unknown
今回の旅行記、普段の大人な旅の楽しみかたとはうって変わって、地味~に子供に振り回されてる卯月夫婦想像したらめっちゃ笑ける!
楽しみにしてるので早く続投してください!!笑
ダナちゃんへ
ええ・・・嗤って下さいよ。
もう・・・ほんときっつかった。
二度はない。そう思いながら精一杯愉しもうとしたけれど、体力はすぐに限界を感じますね。
GW明けの大阪が楽しみです。
(無理矢理予約したわ!リッツよ!)