ミーコとケア

 

月曜から一泊、友人の送別も兼ねて、富山を離れておりました。
ミーコがこんな時期なので後ろ髪を引かれましたが、
送別が出来なかったらそれもそれで大変後悔すると思い、思い切りました。
結果、とても楽しい時間を過ごすことが出来、本当に行って良かったと感じています。



さて、

重篤状態・・・・といっても過言ではないミーコ。
主人曰く、丸々二日間、何も食べていない・・・と。

水も飲まず、何も食わない。

もちろんそんなことは想定内だったので前もって「スーパーで焼き魚買ってあげて」とお願いしておいたのですが、
残念な事に一口も口にしなかったそうです。

「そんなに安くもなかったけどな」と落ち込む主人。

「仕方ない。まあ、とにかくこっちで魚買って帰るわ」と約束する私。

何となく・・・ミーコの気持ちが分かる気がしたのです。

そして夕べ遅く、デパートで購入した「新物・笹カレイ(二尾580円)」をロースターで焼き、とことん匂いを立たせました。
(デパートのおばちゃんもまさか猫の為に購入したとは思っていないだろう)

言わずもがな、猫の鼻はものすごくよく利きます。
たとえ年をとっても。

わざわざロースターを二階に持ってきてまで、魚の焼ける匂いをミーコに届くようにしました。
そして上手く色味のついた笹カレイをしっかり解し、少々冷まします。

ぐったりしていたはずのミーコでしたが、鼻をヒクヒクさせながらハウスからゆっくり登場。

祝・食べました(笑)

もちろんほんの少しですが、食べました。

水も飲みました。

自発的にご飯を食べたことはとても重要です。
まだ生きようとしている。
そんな意志が感じられました。

実は夕べ、ミーコは自分専用のハウスで粗相をしてしまいました。

これは初めてのことです。

おしっこを我慢出来なかったのか、はたまた尿意を感じなかったのか・・・・

どちらにせよハウスは廃棄処分となり、次のハウスは段ボールを利用する事に。

まず、1番底にペットシートを敷き詰めます(これはコストコの安いヤツ)
そして主人考案、新聞紙をくしゃくしゃに丸めて、ポケットコイルのように並べます。
その上に古くなったバスタオルを敷き、ミーコを乗せ、上からブランケットを被せました。

いつものペットヒーターは外し、近くにオイルヒーターを設置します。
体温調節が出来なくなるので、絶対に室温を保たなくてはなりません。

ブランケットも重すぎると苦痛になるので、軽量なものを選びます。

段差を少なくして、段ボールの前部分を切り取れば完成。

これでおしっこをしても、タオルとシートを交換すれば良いだけです。

過去のハウスは暗くて、よく鳴いてました。

もしかすると視力が衰えてきていたのかもしれません。

猫も暗闇を怖がるのかな?

ご覧の通り、骨が透けて見えるほど痩せています。
今、恐らく・・・1.5kgくらいでしょう。

11月の頃はこんな風に甘えん坊な目をしていました。
本当に元気でした。
でも体重は徐々に減っていたのかも。

12月も雄叫びをあげ、「抱っこ!」と要求してくるほど元気でした。

夜中に何度も起こされ、主人は万年寝不足ですが、彼にとってはこれも大切な仕事なのです。

このときは餌もパウチ、固形、どっちも食べていました。

お医者様へ向かうときもニャーニャー、元気よく抗議の声。

それが一月です。

 

二月・・・というか、ここ一週間ほどで一気に悪化した体調。

ミーコの胸には腫瘍(恐らくは癌)が隠れていて、一年近く薬(ステロイド)で症状を抑えてきましたが、
もしかすると限界が訪れたのかもしれません。
そしてこの時の甲状腺の数値は基準値を大きく下回っていて、腎臓がじわりと悪くなっていました。

先生は「三週間後にまた計ります」と仰ったので、その通りにしました。

きっとこれが最後の診察です。

腎臓の数値は更に悪化。

この日を境に・・・・・ミーコの食欲はほとんど無くなってしまいました。

彼女には最後まで美味しいと感じてもらえる魚を用意しようと思っています。
今まで健康のために我慢してきましたからね。


読者様の中には「猫にここまでしなくても」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、
ミーコは私の子供であり、家族よりも家族であり、かけがえのない存在です。

たくさんの癒やしと楽しさ、何よりも慈しみ方を教えてくれました。

幼い頃から猫好きだった私は母に「猫が飼いたい!」と毎日の様にせがんでいたことを思い出します。

「動物を飼うことは罪作りなことや」

と母は取り合ってくれませんでしたが、今は何となくその気持ちがわかるんです。

正直、病に罹ったペットを最期まで看取るには相当なお金が必要です。
ここ4年ほど、毎月3-4万の診察&薬代がかかっていました。
猫は生き物ですし、当然病気にだってなります。
病気になったらちゃんとお医者様に連れて行かなくてはなりません。

猫好きだった母は「貧乏やったら動物は飼ったらあかん」と言ってました。

なるほど・・・と思います。

母がそういうのは、大昔に飼っていた二匹の犬が隣の犬に移された病気がもとで死んでしまったからです。

その頃父もまだまだ駆け出しで、病院に連れて行っても大金を払って治療が出来ない状況でした。
当然、どんどんやせ細り、最期は何も出来ないまま二匹は死んでいきました。

母は悔やんで悔やんで、生活が安定してきても「二度と犬・猫は飼わない」と頑なだった。
本当は誰よりも犬・猫が好きだったんでしょう。

ミーコに関しては、私がハタチの時に我が侭を言って貰ってきました。
(フリーペーパーで見つけた)

雑種とは思えぬ整った容貌。
のんびりおっとりした性格。
犬派の父がころっと猫派になるほど可愛い子でした。

その後、主人と交際を始め、元々猫好きな主人はこっちがどん引きするほど彼女を可愛がってくれました。
あの時は私の方がクールだったな、きっと。

嫁入りし、富山に連れてきた時も多少不安だったけど直ぐに馴染んでくれて、
作ってもらったキャットウォークを嬉しそうに闊歩していました。

誰からも可愛がられて、本当に幸せな猫だったと思います。

 

二十年近く。

私に至っては母親よりも長く生活したわけで・・・・

そりゃもう、思い入れは半端じゃありません。

こんな可愛い猫には二度と会えないし、私は二度と猫を飼うつもりはありません。

主人は不満そうですが、我慢してもらいます。

ミーコは一生に一度、神さまがくれた出会いでした。

その思い出だけを大事にしていこうと思います。

 

コメント

  1. 富山ママ より:

    Unknown
    久しぶりにミーコちゃんの様子を拝見しました。
    とても小さくなられましたね。
    卯月さんの切ない思いが伝わってきて胸が苦しいです。
    どうぞ最期のその日まで可愛がってあげてください。

  2. 卯月 より:

    富山ママさんへ
    ご無沙汰です。

    小さくなりました。
    なってしまいましたね・・・・。
    抱っこしてもほとんど体重を感じません。
    むしろよく生きてくれているなと感じるほど。

    最期まで頑張りますよ。
    ミーコも頑張ってくれていますし!
    応援ありがとうございます。

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